「第17回 三宅村島ぐらし体験」レポート(2023年2月開催)

三宅村が2016年から開催しているお試し移住「三宅村島ぐらし体験事業」。2022年度は久しぶりに開催された第15回(7月開催)を始め、第16回(12月開催)、そして2023年2月に第17回が開催されました!その様子を、三宅村地域おこし協力隊員がレポートします!

「三宅村島ぐらし体験」について

皆さん、こんにちは。三宅村地域おこし協力隊で移住定住分野で活動を続ける山内拓(やまうち・たく)です。今回は、冬に実施される島ぐらし体験についてご紹介します。

三宅村が2016年から開催している「三宅村島ぐらし体験」事業は、最大1週間島に滞在して「仕事」や「住まい」を体験できるプログラムとして、年に2~3回程度実施されています。そのなかでも、冬の時期の体験事業は毎回好評を得ています!

「三宅村島ぐらし体験」の概要については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご一読ください。


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なぜ「三宅村島ぐらし体験事業」を冬に開催するの?

ⓒ三宅村
ⓒ三宅村

第17回「三宅村島ぐらし体験事業」は、2023年2月に開催されました。2月の開催は、実は2016年にこの事業が始まって以来、ほぼ毎年行われてきました。

なぜ、いろいろなアクティビティを楽しむことができて、まさに島の魅力がたくさん詰まった夏でなく、冬に「島ぐらし体験」を開催するのか。その理由は、冬の三宅島が理想の島ぐらしとは大きく異なるからです。

三宅島は常夏ではありません。冬は寒く、ほぼ毎日吹く風速10m/s近い西風により、体感温度は低くなります。地域によっては風に巻き上げられた潮が街に降り、車のフロントガラスが真っ白になってしまうことも珍しくありません。三宅島の冬は、一般的にイメージされる南の島ぐらしとは違う、厳しい季節かもしれません。

そんな厳しい冬を知らずに移住し、「こんなはずじゃなかった」とギャップを感じることがないように、あえて冬に開催しています。

DAY1  雨が降り、雄山に雪が積もった初日

ⓒ三宅村地域おこし協力隊

2023年2月15日(木)~19日(日)まで、「島ぐらし体験事業」(主催:三宅村)が開催されました。通常コースは21日(火)までですが、今回は参加者のご都合により19日(日)までの短期コースの開催となりました。

参加者は5名!早朝5時頃、伊ヶ谷港に到着した参加者の皆さんを迎えたのは、非常に冷たい雨でした。三宅島の冬の中でも特に冷え込んだ初日。島の中心にある雄山(おやま)の頂上には雪が積もり、真っ白でした。参加者の皆さんもきっと驚かれたと思います。

天気には恵まれませんでしたが、三宅島は常夏ではなく、冬はとても寒いということを肌で感じる朝になったのではないでしょうか。

DAY2 事業所見学で島の仕事をお手伝い

ⓒ三宅村地域おこし協力隊

事業所見学は、参加者の希望職種にあわせて島内の事業所へ各自で見学しにいく「三宅村島ぐらし体験事業」の目玉プログラム。見学時間は、各事業所で1時間とたっぷりあります。施設の見学はもちろん、担当の方に仕事内容や三宅島での生活について直接聞くことができ、観光では気づかなかった島の暮らしが分かると、毎回好評を得ています。

また、事業所によっては仕事の一部を体験をさせていただくことも可能です!今回は、例えば商店では野菜詰め作業、飲食店では配膳などの作業を体験しました。島で暮らす上では、仕事は不可欠。なかなかイメージしにくい島の仕事を体験するという、非常に充実した時間となりました!

DAY3 プレミアムフライデーにボルダリングを無料体験

ⓒ三宅村地域おこし協力隊

三宅村レクリエーションセンター(ボルダリング施設)は、プレミアムフライデーの15時以降、500円の利用料が無料となります。「島ぐらし体験」の3日目は、ちょうどプレミアムフライデーだったので、空いた時間にボルダリングを無料で体験しました!

三宅村レクリエーションセンターのボルダリング施設は、公共施設としては日本最大級!屋外で大自然を満喫できるのが三宅島の面白さですが、雨の日でも遊べる場所があるのは、島ぐらしの上でも大切ですね。

DAY4 自然ガイドによる島内ツアーと明日葉摘み体験で冬の三宅島を満喫

ⓒ三宅村地域おこし協力隊

4日目は、「島ぐらし体験事業」の目玉プログラムのひとつ、三宅島で長年活動する自然ガイド・菊地ひとみさんによる自然ガイドツアーを行いました。この日は非常に天気が良く、ツアーを楽しむには最適でした!

三宅島の冬はたしかに厳しいです。しかし、冬だからこそ見られる景色もあります。おすすめしたいのは、澄んだ空気だからこそ見られる遠くの景色。冬に海を眺めると、海に浮かぶ伊豆諸島の島々を肉眼で見ることができます。この日は大島よりももっと先の富士山まできれいに見えました!

また近年は、11月末~春先まで、ザトウクジラも観察されるようになっています。菊地さんをはじめ、島内の自然ガイドの皆さんが定期的に観察しているほか、島民の皆さんもザトウクジラのブローを見つけて楽しんでいます!

さらに冬は、夜の星空もきれいに見えるので、寒くても楽しめることはたくさんあります


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ⓒ三宅村地域おこし協力隊

午後は、農業研修生として三宅島へ移住し、現在は明日葉農家として独立している、神戸農園の神戸晴行(かんべ・はるゆき)さんの畑で、明日葉摘み体験を行いました。

実は明日葉の収穫量は夏が最も少なく、真冬の2月は、外気こそ寒いですが、収穫は問題なくできました!美味しそうな新芽をたくさん収穫することができ、参加者の皆さんも初めての体験を楽しんでいました。

DAY5 まさに冬の島ぐらし!海上不良で帰りの船は「着発」

ⓒ三宅村地域おこし協力隊

前日の夜から強くなった西風の影響で海が荒れてしまい、最終日の帰りは「着発」となりました。「着発」とは、島ぐらし独特のことば。通常の定期船の航路であれば、竹芝から出航して三宅島・御蔵島・八丈島に寄港しますが、海況が悪くなり、三宅島で折り返して竹芝に戻るコースのことを、島では「着発」と呼んでいます

まだ日が登らず、真っ暗で強風が吹き荒れるなか、参加者の皆さんは船に乗り込みました。2月の島ぐらし体験では、こうした「着発」や、定期船の欠航などに遭遇する機会があり、皆さんびっくりされます。

朝4時半にチェックアウトという内地では考えられない時間ですが、これが三宅島のリアルな暮らし。冬は強い西風が吹くため、「着発」になることもよくあります。不便かもしれませんが、海と自然に囲まれた土地に住むのであればあり得ることなのかな、とも思います。

こうした体験ができることは、移住後のギャップを減らすためにも大切です!

冬にこそ参加してほしい「三宅村島ぐらし体験」!

今回は「第17回 島ぐらし体験事業」のプログラムについてご紹介してきました。いかがでしたでしょうか?この記事を読んで、三宅村主催の「島ぐらし体験事業」に興味を持った方は、ぜひ一度オンラインでお話してみませんか?

現在、「オンライン島ぐらし体験事業」の参加者を募集しています。「島ぐらし体験事業」について詳しくご紹介いたします。もちろん移住についてのご相談も大歓迎です!

開催日時:

第15回:3/18(土)10:00~11:00

第16回:3/25(土)10:00~11:00

●三宅村地域おこし協力隊の活動はこちらをチェック!

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