三宅島のシンボルバード「アカコッコ」を数える調査に参加しませんか?調査員、大募集中!

皆さんは、三宅島のシンボルバードと言われる「アカコッコ」をご存じでしょうか?国の天然記念物でありながら、三宅島ではよく見かけられる野鳥の一種です。そんな三宅島になくてはならないアカコッコの調査が毎年春に行われますが、その調査をお手伝いいただける方を現在大募集中!ぜひ参加してみませんか?

アカコッコってどんな鳥?

ⓒ三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館

愛くるしいクリっとした目や、ちょっとぽっちゃりしたお腹がなんともかわいい「アカコッコ」。三宅島ではよく見かけられる野鳥ですが、実は国指定の天然記念物であり、日本固有種という、希少な野鳥として知られています。

アカコッコは、伊豆諸島などの林で留鳥(一年中一定の地域に定住する鳥のこと)として生息しており、あまり人を恐れないと言われています。

春になると、早朝にはオスのさえずりが、夕方には同じくオスの地鳴きが聞こえるようになり、島内の観光スポットのひとつである大路池(たいろいけ)周辺では、その姿を見かけることが多くなります。

三宅島では、イタチなどの外来種の移入や、2000年に発生した噴火活動による環境の変化で、アカコッコの個体数が大きく減少したと言われており、さまざまな調査が行われてきました。

三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館とは?

ⓒ三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館

1年を通して、さまざまな野鳥が観察できる施設、それが「三宅島自然ふれあいセンターアカコッコ館」です。アカコッコ館は、三宅島の自然を多くの人に知ってもらうために、1993年に設立された村営の自然観察施設で、2023年はなんと30周年を迎えるそうです!

アカコッコ館には、オープン当初から、日本野鳥の会のレンジャーが駐在し、島の自然に関する情報や、自然観察会の開催、各種の調査・研究などを行っています。

館内では、レンジャーやスタッフから野鳥について教えてもらったり、施設近くにやってくる野鳥を双眼鏡で観察することもできます。とても居心地のよい場所で、時間が経つのを忘れてしまいそうです!

GW期間中や、5月の各週末には「大路池ガイドウォーク」も開催されるほか、毎月の「酉(とり)の日」と、アカコッコ館30周年を記念して、毎月30日は、入館料が「無料」となるなど、バードウォッチング好きの皆さんにはうれしいサービスが満載です!

島旅で三宅島を訪れた方はもちろん、島民の皆さんも、ぜひアカコッコ館に出かけてみてはいかがでしょうか?

「アカコッコ調査」とは?

ⓒ三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館

三宅島の歴史とともにある「アカコッコ」ですが、イタチなどの外来種の移入や、2000年に発生した噴火活動による環境の変化で、アカコッコの個体数が大きく減少したと言われており、アカコッコ館と日本野鳥の会が共同で、アカコッコの個体数を調査するプロジェクトを定期的に行っています。

調査の方法としては、島内に予め設定された調査コース(約1km)を、早朝4時ごろから、片道30分程度かけてゆっくり歩き、左右25mの範囲でさえずるアカコッコの数を数えていきます。

空が少し白んでくる頃、どこからともなく少しづつ鳥の鳴き声が聞こえてきて、なんとも清らかな気持ちになれます。島の朝はこんなにも静かなんだと感動します!

基本的には、2人1組でペアになって調査を行いますが、もし初めて調査に参加するという場合は、慣れた方とペアになれるそうです。

早起きが必要ですが、なかなか味わうことのできない貴重な経験ができる上に、すがすがしい朝を迎えることができるので、まだ参加したことがない方はぜひおすすめです!

まずは調査説明会に参加しよう

2023年の「アカコッコ調査」は、5月10日(水)~12日(金)に実施されます。関心がある方は、まずは調査説明会に参加しましょう。

調査説明会は下記の日程で開催されます。いずれも事前申し込みが必要なので、アカコッコ館までご連絡をお忘れなく!

調査説明会
【開催日】4月16日(日)・23日(日) 
【時 間】15:00~16:30 
【場 所】アカコッコ館  ※要申込

調査練習会で「さえずり」を聞き分けよう

ⓒ三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館

調査説明会に参加した後は、2日ほど調査練習会に参加します。屋外で実際にアカコッコのさえずりがどのように聞こえるか教えてもらい、耳で覚えていく練習を行います。不安な方には、CDの貸し出しもあるそうです!分からないことはどんどん聞いてみましょう。

練習会の参加も事前申し込みが必要なので、アカコッコ館までご連絡をお忘れなく!

調査練習会
【開催日】4月18日~28日の平日の朝に2日間程度
【時 間】4:30~6:00 
【場 所】富賀浜周辺(予定) ※要申込

実際の調査で気を付けたいこと

詳しい説明は、調査説明会でも教えていただけると思いますが、早朝はまだ肌寒い時もありますので、重ね着ができるような服装があるとよさそうです。靴は歩きやすいものがおすすめ。早朝でまだ暗い場所で調査を行う場合は、ヘッドライトも役立ちますね。

また、さえずりが聞こえたらシートに記入していくため、両手がふさがらないようリュックやウエストポーチなどを携行するとよいでしょう。

三宅島の「アカコッコ」を見守っていこう!

今回は「アカコッコ調査」の調査員募集についてご紹介しました。春は三宅島にたくさんの野鳥が訪れ、早朝から鳥の声を耳にすることが多くなります。都会の喧騒では聞こえにくい、鳥たちの美しい声に耳を澄ませてみてはいかがでしょうか。そして、三宅島の「アカコッコ」を見守るためにも、ぜひ調査員に参加してみませんか?たくさんのお申し込みをお待ちしております!

●記事内容は、執筆時点に基づきます。

●記事監修及び写真提供:三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館